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犬や猫のもしもに備える!救急対応と応急処置の基本ガイド|すぐ病院に行くべき症状とは?2025.06.03

愛犬や愛猫が急に体調を崩したとき、その場でどのように対応するかが、状態の悪化を防ぐうえで非常に重要です。
いざというときに慌てないためにも、平常時から応急処置や緊急時の対応方法を知っておくことが、飼い主様にとって大切な備えになります。

ただし、どのような場合であっても、最終的には動物病院での診察が必要です。
定期健診の際などに、緊急時の連絡先や診療時間、夜間・休日の対応について確認しておくと、いざというときに落ち着いて行動することができます。

今回は、犬や猫に見られる救急症状の見分け方と、飼い主様ができる応急処置の基本について解説します。

■目次
1.すぐに受診すべき状態とは?
2.救急時の基本的な対応と応急処置の原則
3.症状別の対処法
4.まとめ

 

【すぐに受診すべき状態とは?】

犬や猫は言葉で体の不調を伝えることができないため、飼い主様が様子の変化に気づき、緊急性を判断して適切に対応することがとても大切です。
ここでは、すぐに動物病院を受診すべき主な症状についてご紹介します。

呼吸が苦しそうなとき
安静にしているのに呼吸が速い・荒い、または舌の色が紫色っぽくなる(チアノーゼ)場合は、呼吸器や心臓に異常がある可能性があります。
一刻を争うこともあるため、すぐに動物病院へ連絡・受診してください。

熱中症の疑いがあるとき
体が熱く、ぐったりしている、水を飲まない、呼吸が荒い、こうした症状がある場合、熱中症の可能性があります。
すぐに涼しい場所に移し、体を徐々に冷やしながら、できるだけ早く動物病院を受診しましょう。

熱中症についてはこちらから

急な発作が起きたとき
けいれんや意識の消失などの発作が見られた場合は、安全な場所でそっと見守り、ケガをしないように注意してください。
発作が5分以上続く場合や、短時間に何度も繰り返す場合は、夜間であってもすぐに病院へ連絡・受診が必要です。

ケガをしたとき
外から見て大きな出血や異常がない場合でも、内出血や骨折などが隠れている可能性があります。
特に交通事故や落下など強い衝撃を受けた場合は、すぐに受診しましょう。
目立ったケガがなくても、数日以内に病院で診てもらうことをおすすめします。

おしっこが出ない・量が極端に少ないとき
排尿ができない、頻繁にトイレに行くのに尿が出ていない、などの症状がある場合、尿路閉塞や急性腎障害の可能性があります。
命に関わる危険な状態になることもあるため、24時間尿が出なければ迷わず動物病院を受診してください。

尿路結石症についてはこちらから

 

【救急時の基本的な対応と応急処置の原則】

突然の体調不良や事故など、愛犬・愛猫に救急対応が必要な場面では、まず飼い主様が冷静に行動することがとても大切です。
どんな状況でも、「焦らず・慌てず・正確に」が基本の姿勢となります。

<救急時の基本対応>
以下の3点を落ち着いて確認しましょう。

呼吸の状態(息をしているか、苦しそうではないか)
脈拍・心拍数(胸に手を当てて確認)
意識の有無(名前を呼んでも反応がない、目を開けないなど)

もし異常が見られる場合は、すぐに動物病院に連絡しましょう。その際、これらの情報を伝えると、スムーズに対応してもらえます。

 

<応急処置の原則>
応急処置はあくまで「動物病院に連れて行くまでの間に行う対応」です。
誤った処置は、かえって症状を悪化させることもあるため注意が必要です。

・無理に口を開けさせたり、口の中に指を入れたりしない
・骨折が疑われる部位をむやみに触らない
・飼い主様だけで判断せず、できるだけ獣医師の指示に従うこと

 

<自宅に常備しておくと安心|ペット用救急箱に入れておきたいアイテム>
いざというときに慌てないために、下記のような用品をあらかじめ用意しておくと安心です。

・清潔なガーゼやタオル(出血時の応急対応に)
・包帯(傷の保護や止血などに)
・包帯やガーゼを固定するためのテープ
・ハサミ・ピンセット(異物の除去などに)
・洗濯ネット(猫を落ち着かせる際に便利)
・使い捨て手袋(処置時の感染予防に)
・ペット用または人間用の体温計(肛門で測定できるもの)
・保冷剤(熱中症時や腫れの応急冷却に)
・ワクチン証明書、持病・服薬の記録など(救急時に提示できると安心)

このような備えがあれば、緊急時でも落ち着いて対応することができます。
日頃から救急グッズを確認し、使い方にも慣れておくとさらに安心です。

 

【症状別の対処法】

愛犬・愛猫に急な症状が現れたとき、飼い主様が落ち着いて対応することが何より大切です。
ここでは、よく見られる救急症状ごとの応急処置の基本をご紹介します。

<嘔吐・下痢の際の対処法>
嘔吐しているときは、吐瀉物を誤嚥しないように、頭が肩よりも下にくる体勢をとらせましょう。
基本的には飲食を一時中止し、動物病院へ連れて行くことが大切です。

下痢の場合は獣医師が便の様子を把握しやすいように糞便を持って行ったり、排泄物の写真を撮っておいたりすると、診断に役立ちます。

 

<外傷・出血時の対処法>
出血している場合は、まず傷口をきれいな水でやさしく洗い流し、その後、清潔なガーゼやタオルで患部を軽く圧迫して止血を行います。

骨折が疑われる場合は、触ろうとすると痛みから噛んだり暴れたりすることもあります。
無理に動かさず、クレートなど狭く安全な場所に入れてすぐに動物病院へ連れて行きましょう。

 

<誤飲・中毒時の対処法>
誤飲した可能性がある場合は、まず口の中を確認しますが、噛まれないよう十分注意しましょう。
目に見えて取れそうなものは取り除きますが、奥に入っているものは無理に取り出さず、すぐに病院へ連絡・受診してください。

誤飲したものがわかる場合は、商品のパッケージや容器、中身の成分がわかる説明書きなどを持参すると、治療に役立ちます。

異物誤飲についてはこちらから

 

<呼吸困難・窒息時の対処法>
息が苦しそうな様子がある場合は、静かな場所で落ち着かせることが第一です。
パニックになっているとさらに呼吸が悪化することがあるため、安心できる環境に移してからすぐに病院へ連絡しましょう。
このとき、水や食べものは誤って気道に入る危険があるため与えないようにしましょう。

 

<けいれん・発作時の対処法>
けいれんが起きた際は、体が周囲にぶつからないよう安全を確保します。特に頭や体を家具や壁から守るようにしてください。

驚いて噛んでしまうことがあるため、口の中や顔まわりは触らないようにしましょう。

どの症状も、無理に処置をしようとせず、獣医師の指示を仰ぐことが基本です。
飼い主様が落ち着いて行動することで、大切な命を守る手助けになります。

 

【まとめ】

愛犬・愛猫の急な体調の変化に冷静に対応するためには、日頃から緊急時の対応を意識しておくことがとても大切です。
いざというときに慌てず行動できるように、自宅での応急処置の方法や必要な備えを確認しておきましょう。

また、応急処置はあくまで一時的な対応であり、その後は必ず獣医師による診察と治療が必要です。
いつ・どこで・どんな場面に遭遇するかわからないからこそ、かかりつけの動物病院に緊急時の連絡先や対応時間をあらかじめ確認しておくと、万が一のときにも安心です。

毎日の暮らしの中に、少しだけ「もしもの備え」を取り入れて、愛犬・愛猫と健やかな毎日を過ごしていきましょう。

 

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