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動物病院のCT検査|愛犬や愛猫の健康管理をより確かなものに2024.11.20

愛犬や愛猫の健康を守るためには、正確で信頼性のある診断がとても重要です。
CT検査は、従来のX線や超音波検査では見つけにくかった病気や問題を、より明確に映し出すことができるため、治療方針をより正確に決定するのに役立ちます。

今回は、CT検査が具体的にどのような病気の発見や診断に役立つのか、そして愛犬や愛猫の健康を守るためにどのように活用できるかを解説します。

■目次
1.CT検査とは?基本的な仕組みと特徴
2.動物病院でのCT検査|どんなことがわかるの?
3.CT検査の主な用途|症例別の活用法
4.CT検査のメリット
5.CT検査の流れ
6.当院での実際の症例紹介
7.CT検査の目的と部位の紹介
8.まとめ

 

【CT検査とは?基本的な仕組みと特徴】

CT検査は「コンピュータ断層撮影」の略で、体の内部を立体的に詳細に見ることができる検査です。

従来のX線検査では、骨や大まかな異常を確認することができましたが、CTではさらに内部の詳細な構造まで把握できるため、軟部組織や臓器、そして血管の状態までも鮮明に見ることができます。

X線が平面の画像であるのに対して、CT検査では「断層撮影」を行います。これは、身体を薄い層ごとにスライスしたような画像を作り出すため、より細かい異常や変化を見つけるのに適しています。

 

【動物病院でのCT検査|どんなことがわかるの?】

CT検査は、以下のような部位や症状を詳しく調べる際に役立ちます。

 

頭部・鼻腔脳腫瘍慢性的な鼻炎鼻腔内の腫瘍異物の有無など

腹部腫瘍異物、結石、臓器の異常など

骨盤の骨折腫瘍椎間板ヘルニアなど

肺炎肺がんがんの肺への転移肺血栓症など

 

従来のX線検査では、これらの内部の詳細な異常を確認するのが難しいことが多かったですが、CT検査を用いることで今まで見逃されがちだった問題を早い段階で発見することができるようになりました。

当院では最新のCT装置を導入しており、より正確な診断が可能です。愛犬や愛猫の健康に不安があるときは、ぜひお気軽にご相談ください。

 

【CT検査の主な用途|症例別の活用法】

CT検査は、さまざまな病気や症状の診断に役立っています。ここでは、CT検査が重要になるケースをご紹介します。

 

<腫瘍の精密診断>

腫瘍の位置や形、大きさ、周囲の組織との関係を詳しく調べるのに役立ちます。

特に、手術が必要な場合は腫瘍の正確な位置を把握し、摘出手術をより安全に行うための計画に欠かせません。

また、腫瘍の進行度を正確に評価することで、適切な治療方針を決める際の大きな助けになります。

 

<整形外科的な疾患>

骨の細かな構造を調べるのにとても役立ちます。特に、複雑な骨折やX線では見えにくい骨折の診断に大きな力を発揮します。

また、関節の異常や骨腫瘍の評価にも有効で、正確な治療計画を立てるために欠かせません。

 

<鼻腔の疾患>

鼻腔や副鼻腔に炎症や腫瘍が生じることがあります。CT検査では、鼻腔の構造を詳しく映し出すことができるため、腫瘍や炎症の範囲や正確な位置を把握するのに役立ちます。これにより、病気を早期に発見して、適切な治療を開始することができます。

 

当院では、症例に応じて最適な検査方法をご提案しています。CT検査が必要かどうかについては、ぜひ獣医師にご相談ください。

 

【CT検査のメリット】

CT検査はX線や超音波検査に比べて、体の内部構造を立体的に捉えることができます。これにより、通常のX線検査では見つけにくい小さな異常や、深部にある病変も詳しく確認することが可能です。
特に腫瘍や骨折の評価において、治療方針や手術計画を正確に立てることができ、造影剤を使うことで血管や特定の臓器も鮮明に映し出せます。

また、CT検査によって得られる3D画像は、手術の計画や治療方針を立てる際にも大きな助けとなります。こうした高度な画像診断技術を活用することで、より正確な診断と適切な治療が可能になります。

 

【CT検査の流れ】

CT検査は比較的シンプルな流れですが、犬や猫にとって安全で負担が少ないよう、細心の注意を払って行います。
検査中に動物が動かないように多くの場合は全身麻酔を使用しますが、検査時間が短いため麻酔によるリスクも最小限に抑えられます。検査は30~40分程度で完了し、場合によっては麻酔を使わずに行うことも可能です。

麻酔を使用する際は静脈から麻酔薬を注入し、動物が眠っている間にCT撮影を行います。CT検査ではX線を使うためごくわずかな被曝はありますが、健康に影響がない量なのでご安心ください。

 

【当院での実際の症例紹介】

特に多く見られるのが肝臓腫瘍のケースです。

肝臓の腫瘍は位置によっては手術が難しいため、CT検査であらかじめ詳細な情報を得て、無理な手術を回避することができるようになります
必要に応じて緩和的な治療や積極的な手術を選択し、飼い主様と相談しながら進めています。

 

骨折の症例では、事前にCT画像を撮影することで骨折の全体像や断端を立体的に把握することができます。それにより適したプレートを選ぶことが可能になり、手術中に骨に合わせて曲げる角度などを事前に検討することができ、しっかりとした手術計画が立てやすくなります。より正確で安心な手術をすることが可能になります。

 

尿結石の症例では、骨盤内に存在する小さな結石がエコー検査やX線では確認しづらい場合でも、CT検査でその位置や数を明確に把握することができ、安全な手術に繋がりました

 

【CT検査の目的と部位の紹介】

検査目的:腫瘍精査(50%)、整形・ヘルニア(13%)、鼻腔精査(9%)など

 

部位別割合:腹部(63%)、頭部(20%)、脊椎・四肢(11%)など

 

CT検査は診断精度を上げ、より良い治療方針の決定に役立っています。

 

【まとめ】

CT検査は、愛犬や愛猫の健康を守るための大切なツールです。特に、腫瘍や整形外科疾患、鼻腔の病気など、従来のX線や超音波では発見が難しかった問題を正確に診断できる点が大きなメリットです。

さらに、麻酔を使い安全に短時間で検査が完了し、詳細な3D画像をもとに治療方針や手術計画を立てることが可能です。

もし愛犬や愛猫の健康に不安を感じることがあれば、CT検査による精密な診断が最良の結果につながることがありますので、お気軽に当院スタッフにご相談ください。

 

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