混濁は15%以下で目は見えている状態
混濁は15%以上で目は見えている~見えづらい状態
全体的に混濁し、目が見えない状態
水晶体の中身が漏れ出ることで、混濁は薄くなり目は見えづらい〜少し回復し見えている状態
1.白目と黒目の境を切開します。
2.水晶体嚢を切開し、水晶体の中身を超音波によって細かく砕き吸引します。
3.人工レンズを水晶体嚢内に挿入します。
4.切開部分を縫合します。
マイボーム疾患
マイボーム疾患には腫瘍、睫毛重生、マイボーム腺炎等があります。マイボーム腺炎を引き起こすと外側もしくは内側に反るように腫れてしまう事が特徴です。細菌等が原因である事がある ため、抗生剤等の治療が必要です。
悪性黒色腫
ぶどう膜、眼窩、結膜、角膜で悪性黒色種の発生する可能性があり、一般的に認められるのが、ぶどう膜と眼窩です。虹彩に黒い部分が増えてきた(特に猫)、左右の眼球の大きさ・視線の方向が異なるような事がある場合は早めの受診をお勧めします。多臓器への転移を防ぐために早期発見・治療が必要です。
角膜潰瘍
角膜が欠損した状態であり、主に外傷によるものがほとんどです。感染を起こすと傷口が徐々に深くなり、角膜に穴があき、失明につながる事もある病気です。眼の大きい短頭種のワンちゃん、同居動物との喧嘩などで発症しやすいです。自分で掻き、悪化することも多いため、早めの受診をお勧めします。
デスメ膜腫
角膜は大きく4層に分かれ、表面から上皮、実質、デスメ膜、内皮の順で並んでおり、デスメ膜が隆起している状態のことです。角膜に深く傷ができたときに発症し、しっかりとした治療をしなければ角膜に穴が開いてしまい、失明にも繋がる事もある病気です。
角膜水腫
角膜は透明性を維持するために、水などを調節するポンプ機能を有しています。角膜水腫はそのポンプ機能が失われた場合に発症し、角膜が白く濁る事が特徴的です。角膜に傷ができた時、緑内障、ぶどう膜炎などでポンプ機能が失われる事が多いです。
角膜ジストロフィー
角膜が白く濁り(浮腫・結晶)、痛みがない、両眼で起こりやすい事が特徴的です。遺伝によるものや免疫が関与することがあり、キャバリア、シェルティ、ビーグル、チワワ、プードルなどで発症しやすいです。
虹彩委縮
虹彩は目の中に入る光の量を調節している組織です。瞳孔の異常、色彩の変化、穴や亀裂が虹彩に発生する病気が虹彩萎 縮です。老齢性の虹彩萎縮は老齢犬においては一般的で、特にT.プードルやチワワでは発生する事が多いです。
虹彩メラノーマ
特に猫で最も多く見られる眼の腫瘍です。10歳以上の猫でよく見られ、虹彩表面に黒い色素が増えていき、厚くなるのが特徴です。犬での転移率は5%に対し、猫の転移率は60%なので猫において要注意の病気です。
虹彩嚢胞
老齢犬やゴールデンレトリバーに好発する病気です。虹彩嚢 胞は黒色であり、可動性のあるもの・無いもの・眼の中で浮遊しているものみ分ける事ができる。メラノーマとは別の病気であり、鑑別が重要です。
水晶体脱臼
水晶体とはメガネのレンズのような作りで、光の角度を変え、焦点を合わせるために必要な組織です。水晶体が元の固定されている位置から移動してしまい、眼の中で移動してしまう病気です。テリア系の犬種で発生する事が多いです。
硝子体脱臼
硝子体とは眼球内の水晶体より後方にあるゼリー状の組織です。白濁・液状になった硝子体(硝子体変性)が水晶体より前方に出てくる状態を硝子体脱臼と言います。光を当てた時にキラキラ光るように見える事が特徴的です。
網膜剥離
網膜は眼の中に入った光を受け取り、映像を映し出すスクリーンのような働きをする組織です。 本来であれば網膜は眼球の裏側を内張するようにくっついているものですが、眼球の裏側から剥がれ、視覚に異常をきたす状態が網膜剥離です。他疾患の合併症としても発病することも多いため、基礎疾患のコントロールが重要です。
進行性網膜萎縮
全ての犬種に発生し、日本では特にM.ダックス、T.プードルでよく起こる網膜変性症です。発病早期には明暗を認識する視細胞から変性し、発病後期には色を認識する視細胞も変性するため、夜盲の症状から始まり最終的には失明する事が特徴的です。白内障や緑内障など他の疾患にも繋がる可能性のある病気です。