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犬や猫が目の疾患にかかった場合、どんな検査をするのかご存じでしょうか。
目の検査方法は特殊な機械などを使って行うものが多く、当院のような眼科の専門治療を行っている病院でなければ受けられない検査もあります。
今回は、犬や猫の目の検査方法についてご紹介します。
■目次
1.犬と猫の目の検査方法7種類を解説
2.検査にどれくらい時間がかかる?
3.まとめ
犬や猫が目の病気にかかった場合、以下のようなさまざまな検査を行います。
<スリットランプ検査>
スリット状の光が出る機械を使って、角膜や前眼房、虹彩、水晶体、硝子体の状況を確認します。
角膜潰瘍や角膜浮腫、ぶどう膜炎、白内障、水晶体脱臼などを診断します。
<眼圧測定検査>
眼圧計を使って眼の圧を測ります。
正常値は11~25mmhg位ですが、正常値より高いと緑内障の可能性があり、逆に低いとぶどう膜炎などの可能性があります。
<眼底検査>
眼底カメラや倒像鏡を使って、肉眼では見えない眼底(網膜や視神経乳頭など)の状況を観察します。
網膜剥離や視神経炎、眼底出血、PRA (進行性網膜萎縮)などを診断します。
<シルマーティアテスト>
専用の細長い試験紙を挟んで、涙の分泌量を調べる検査です。
ドライアイや角膜潰瘍、乾性角膜炎などを診断します。
<フルオロセイン染色>
染色液を目の表面に垂らして、角膜に傷がないかどうかを確認する検査です。角膜潰瘍やデスメ膜瘤などを診断します。
また、フルオロセインの染色液が鼻孔から出ているのを確認することで、涙の通り道に詰まりがないか検査することもできます。
<目の超音波検査>
眼球に超音波をあてて、眼球の大きさや眼球の中の構造を観察する検査です。
水晶体脱臼や網膜剥離、眼内腫瘍などを診断します。
<網膜電位図検査(ERG検査)>
専用の機械を使って目に光をあてて、網膜が正常に機能しているかどうかを検査します。
進行性網膜萎縮や突発性後天性網膜変性症などを診断したり、白内障手術の術前検査として行ったりします。
検査1項目につき、5〜10分程度のものがほとんどです。
ただし、散瞳が必要な検査や超音波検査では30分〜1時間程度、網膜電位図検査では半日ほどお時間が必要になります。
犬や猫の目の病気は、さまざまな検査を組み合わせながら診断していく必要があります。検査には時間もお金もかかりますが、治療が遅れてしまうと失明に繋がる恐れもあります。そのため、愛犬・愛猫の目に何か異常が生じた場合は、なるべく早めに目の検査を受けましょう。
■当院の眼科に関連する病気はこちらで解説しています。
・犬と猫の緑内障について|眼圧が異常に高くなり、失明に繋がる可能性も
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