病院・診療

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手術について

手術について 診療・治療を行っていく上で、病気や症状によって注射や内服薬のみでは治療が困難な場合があります。外科的な治療が必要だと判断した場合、手術・麻酔下処置等をご提案させていただきます。
 なお、健康状態や手術内容により、当院での手術が難しいと判断した場合には、大学病院や専門病院などをご紹介させていただきます。

痛みケア

 当院では、手術時の痛みをできる限り和らげられるよう幾つかの痛みケアを施した上で手術を行っています。

マルチモーダル鎮痛

 痛みは、痛みを感じるところ(侵害受容器)、痛みが伝達するところ(末梢神経、脊髄)、痛みを認識するところ(脳)を通じて成り立っています。痛みをコントロールするためには、これらの作用部位1ヶ所だけを抑えるのではなく、各部位をしっかり抑えることが重要で、そのためには各部位に作用する鎮痛剤を組み合わせて使用します。これをマルチモーダル鎮痛といいます。マルチモーダル鎮痛を行うことで、痛みをコントロールしやすくなるだけでなく、各薬剤の使用量を抑えることができるので、一つの薬剤を使用するよりも、鎮痛剤の副作用も少なくできるメリットがあります。

先取り鎮痛(先制鎮痛)

 手術など、あらかじめ痛みが生じることがわかっている場合、鎮痛剤をあらかじめ投与することで、痛みによる有害反応を抑えることができます。

炭素ガスレーザー

 炭酸ガスレーザーは、水に吸収されやすい性質を持っているレーザーで、これを照射することによって、水分を多量に含んでいる皮膚組織、及び周辺部を蒸散させることができます。現在、ヒトの医療では、欠かせない医療機器となっていますが、獣医領域でも多くの手術に取り入れられています。炭酸ガスレーザーはわんちゃん、ネコちゃん、鳥、など、あらゆるペットに使用可能です。また、目の周囲、耳、口、その他さまざまな部分に使用でき、去勢・避妊、ガンなどの手術はもちろん、口内炎や歯科の治療にも使用できます。

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手術の流れ

 当院では、原則として以下の流れに沿って手術を執り行っています。

STEP1 ご予約

 手術は事前のご予約が必要となります。なお、緊急を要する手術については、ご予約なくとも可能な限り対応させていただきます。まずはご連絡してください。

STEP2 術前検査

 手術を行うにあたり、健康状態を確認するために手術前に検査を行います。一般身体検査のほか、年齢、症状、手術の種類などに応じて、血液検査やレントゲン検査、超音波検査などを行います。検査の結果によっては、手術を延期または中止する場合もあります。ご了承下さい。なお、去勢・避妊手術など、あらかじめ健康上問題がないと考えられる場合、手術当日に術前検査を行うことも可能です。

STEP3 手術の説明・お預かり

 術前検査の結果をふまえ、概算の手術費用に加え、手術方法や麻酔のリスク、術中術後の合併症の可能性などについてご説明いたします。
 獣医師の説明で、ご不明な点やご心配な点などありましたら、なんなりとご質問ください。ご理解いただければ、お預かりして手術の準備に入ります。

STEP4 手術の事前準備

 お預かり後、手術に向けて、点滴のための血管確保、鎮静薬等の準備、手術部位の毛刈りを行います。健康状態によっては、手術の数日前から入院して、持続点滴を行う場合もあります。

STEP5 麻酔・手術

 手術は基本的に、全身麻酔下で行います。年齢、健康状態、手術の種類に応じて、適切と考えられる麻酔薬、麻酔量を使用します。近年では、麻酔に関する研究が進み、安全性も高くなりました。しかしながら、麻酔は100%安全だと言い切ることが現在の医療技術でも出来ません。麻酔によるリスクを最小限にするため、術前検査に加え、術中モニターを継続的に行い、緊急の場合に備えています。
 当院では、麻酔の一環として、周術期(手術前後)の鎮痛にも力をいれています。痛みがあっても言葉をしゃべらないうえ、我慢をして行動などにも示さないので、こちら側から積極的な鎮痛管理を行うことにより、ストレスを最小限にしたいと考えています。また、手術内容に応じて、様々な器具、機器を用います。特に超音波メスや電気メス等を用いることにより、出血のコントロールがしやすく手術時間の短縮が可能になり、手術リスクの軽減につながります。

STEP6 術後管理・入院

 手術後は必要に応じて、持続点滴や、抗生剤や鎮痛薬の投与を行います。
 状態によっては、ICUにて体温調節や酸素吸入を行い、緊急の場合に備えます。また、手術の内容や回復具合により、数日の入院が必要となります。ストレスを減らすため、入院期間は極力短くしたいと考えておりますが、逆にご自宅でのケアがご心配な場合には、飼い主様とご相談のうえ入院期間を決定します。

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去勢・避妊手術について

 去勢・避妊手術は、望まれない交配による妊娠を避けるだけでなく、将来起こる可能性のある病気の予防にも役立ちます。お子さんを希望される場合には去勢・避妊手術は必要ありませんが、希望されない場合には手術を検討していただければと思います。一度獣医師とご相談いただき、内容を十分理解した上でご検討してください。

去勢手術

手術内容と効果

 陰嚢から精巣(睾丸)を摘出する手術です。男性ホルモンに関連した問題行動の抑制や、生殖器疾患の予防に効果が認められています。

性ホルモンに関連した問題行動

 スプレー行動・マウンティング・攻撃性・逃走癖など、去勢手術により行動すべてを取り除くことは不可能ですが、頻度を減らすことができます。ネコちゃんでは特に、喧嘩による外傷からのウイルス感染(猫エイズ・猫白血病ウイルスなど)の可能性を低下させます。

生殖器疾患の予防

 潜在精巣(陰睾ともよばれ、精巣が陰嚢の中になく、腹腔内および鼠径部に存在する状態)の場合、通常よりも高い確率で精巣腫瘍を発症しやすいとの報告があります。特に、おなかの中で腫瘍化した場合、発見が遅れることもありますので、腫瘍化する前の早期に精巣の摘出が望ましいと考えられています。
 また、ホルモンに関連して、前立腺肥大、会陰ヘルニア、肛門周囲の腫瘍の発生予防にも去勢手術は効果的であるとの報告があります。詳しくは獣医師までご相談ください。

避妊手術

手術内容と効果

 両サイドの卵巣単独、もしくは卵巣および子宮を全部摘出する手術です。わんちゃん、ネコちゃんともに、黄体ホルモンや女性ホルモンに関連した問題行動や、子宮や乳腺などに起こる生殖器疾患の予防に効果が認められています。

性ホルモンに関連した問題行動

 避妊手術により発情期における問題行動を減らすことができます。また、偽妊娠(妊娠していないのにも関わらず、乳腺の腫大や乳汁分泌、巣作り行動を行うこと)による食欲不振・攻撃性の増加を抑制することが可能であると考えられています。

生殖器疾患の予防

 子宮蓄膿症、子宮水腫(子宮内に膿汁や液体成分が貯留した状態)に代表される子宮疾患や、卵巣腫瘍の予防に役立ちます。また、生殖器疾患だけでなく、早期の避妊手術が乳腺腫瘍の発生率を低下させることも知られています。いずれの疾患も命に関わる可能性のある病気ですので、詳しくは獣医師までご相談ください。

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手術実績

 当院では、様々な手術を行なっています。当院所属の獣医師が行った主な手術実績は以下のとおりです。
 外科手術に対し、抵抗感をお持ちの飼い主様もいらっしゃると思いますが、病気の症状によっては、手術を行うことで飛躍的に症状を改善することができます。

軟部外科

  • 去勢・避妊手術
  • 臍ヘルニア整復術
  • 鼠径ヘルニア整復術
  • 横隔膜ヘルニア整復術
  • 体表腫瘤切除術
  • 腹腔内腫瘤摘出術
  • 乳腺腫瘤摘出術
  • 会陰ヘルニア整復術
  • 肛門周囲腫瘤切除術
  • 耳血腫整復術
  • 胃捻転整復術
  • 唾液腺嚢胞摘出術
  • 腎臓結石摘出術
  • 膀胱結石摘出術
  • 子宮蓄膿症
  • 帝王切開
  • 精巣腫瘍摘出術
  • 潜在精巣摘出術
  • 消化管内異物摘出術
  • 腸管切除術
  • 脾臓摘出術
  • 腎臓摘出術
  • 会陰尿道造瘻術
  • 経咽頭チューブ設置術
  • など

整形外科

  • 各種骨折整復術
  • 膝蓋骨脱臼整復術
  • 大腿骨頭切除術
    (大腿骨頭虚血性壊死、
    股関節形成不全症に対して)
  • 前十字靭帯断裂整復術
  • 股関節肩関節観血的脱臼整復術
  • 椎間板ヘルニア椎弓切除術
  • など

口腔外科

  • 歯垢歯石除去
  • 抜歯術(単純抜歯、分割抜歯、粉砕抜歯など)
  • 乳歯抜歯術
  • 歯冠修復術
  • 歯肉切除術
  • フラップ形成術
  • 軟口蓋切除術
  • 口蓋裂修復術
  • 口腔内腫瘤摘出術
  • 顎骨骨折整復術
  • など

眼科外科

  • シリコンインプラント(義眼手術)
  • 瞬膜フラップ手術
  • 結膜フラップ手術
  • 眼瞼内反整復手術
  • 眼瞼腫瘤切除術
  • 眼球摘出術
  • など

その他

  • 内視鏡下食道・胃内異物摘出術
  • 内視鏡下消化管内検査および組織生検
  • 体表腫瘤CO2レーザー蒸散
  • など