CTとはコンピューター断層診断（Computed Tomography）の略称で、X線を身体の周囲360度方向から照射し断層像を得る検査です。
身体の内部構造を詳細に描出できるので、従来の単純レントゲン検査や超音波検査よりも鮮明に状態を把握できます。また、撮影した画像から任意の角度での断面像や立体的な3D画像を作成することもできるので、より正確な診断や手術の支援に繋げることができます。
検査部位は鼻腔から頭部、頸部、胸部、腹部、脊椎、骨盤などほぼ全身の検査が可能です。
また、検査の目的によっては造影剤を使用する場合があります。造影剤による時相撮影では血管や病変がより鮮明となり、腫瘍の有無や脈管異常の有無などを詳細に検査することができます。
当院では16列CT装置を使用しているため、一度の撮影で多断面を同時に撮影することが可能であり、低線量での撮影も可能なため、動物の体への負担を最小限に抑えることができます。

CT検査は基本的に全身麻酔をかけて人工呼吸下で行ないます。麻酔をかけた後に動物を台に寝かせて撮影の条件をセットしてからの撮影になりますので所要時間としては1時間程度となります。
（CT撮影所要時間は10分程度）